クリエイティブ ワークフロー プロセスの導入と管理に不可欠なツール

By Joe Weller | 2019年8月15日 (更新 2024年6月8日)

組織はクリエイティブ ワークフローを使用して、クリエイティブ素材を効率的に制作できます。このページでは、効果的なクリエイティブ ワークフローの実施方法に関する専門家のアドバイスと、クリエイティブ ワークフロー ソフトウェアに関するヒントを提供します。

このページでは、クリエイティブ ワークフローの実施方法役割と責任クリエイティブ ワークフローの各フェーズプロセスの変更を求めるクライアントへの対応方法をご紹介します。

優れたクリエイティブ ワークフロー プロセスが必要な理由

クリエイティブな作業をするどの組織にも、成果物と締め切りがあります。そうした成果物、つまりクリエイティブ作品とその締め切りは、作業の開始、開発、承認というプロセスがなければ、常に混乱に陥る可能性があります。関係者全員が、プロジェクトの詳細や、何を前進させる必要があるのか、インプットを誰がして誰がしていないのか、予定どおりに納品できるのかを把握している必要があります。


すべての作業を追跡し舵取りをするクリエイティブ ワークフロー プロセスを取り入れることで、混乱を避け、時間とお金を節約できます。クリエイティブ ワークフロー プロセスを日常的に実施している組織には、グラフィック デザイン会社、広告代理店、デジタル クリエイティブ エージェンシー (単に デジタル エージェンシーとも呼ばれます) などがあります。しかし他の多くの組織も、効率化のためにこのプロセスを実施しています。一部の組織では、メールやスプレッドシート、会議、継続的コミュニケーションに限られた、古いタイプのクリエイティブ ワークフロー プロセスを実施しています。また、ワークフロー管理に役立つソフトウェアやサービスとしてのソフトウェア (SaaS) ソリューションを使用する組織もあります。

クリエイティブ ワークフロー管理とは

クリエイティブ ワークフロー管理は、クリエイティブ プロジェクトのワークフローを追跡するプロセスを表す別の用語です。クリエイティブ オペレーションという用語を使う人もいます。

クリエイティブ ワークフローの各フェーズ

クリエイティブ ワークフロー プロセスの各フェーズを知ることで、作業を管理しやすいチャンクに整理できます。クリエイティブ ワークフロー プロセスの大まかなフェーズは、定義とアイデア出し、作成、レビューと承認、リリースです。

各フェーズについて、もう少し詳しくご紹介します。

  • 定義とアイデア出し: 製品ニーズを明確にし、それに対する全体的アイデアを定義します。
  • 作成: 製品の仕様を定義し、製品を作成または構築します。
  • レビューと承認: 社内外の関係者からフィードバックや承認を受けます。
  • リリース: 製品が本番リリースされます。

各フェーズについて詳細をご覧ください。 

creative workflow phases

フェーズ 1: 定義とアイデア出し

最初のフェーズでは、製品ニーズを定義し、製品の全体的アイデアを詳細に説明し、プロジェクトを効果的に組み立てる体制を設定します。このフェーズには、次のタスクが含まれます。

  • 製品の意図、目的と目標、想定するオーディエンス、全体的な予算とタイムライン、その他の基本情報を示した大本となるクリエイティブ ブリーフを作成します。 
 
クライアントクリエイティブ概要テンプレート

クライアント向けクリエイティブ ブリーフ テンプレートのダウンロード - Microsoft Excel

このカスタマイズ可能な無料テンプレートを使用して、クライアント向けの包括的なクリエイティブ ブリーフを作成できます。テンプレートには、クライアント名、連絡先情報、プロジェクトの目的、ターゲット層に加え、広告コピー、イベントやプロモーション アイテム、ソーシャル メディアなど、あらゆるマーケティング素材の詳細情報のセクションが含まれます。 

その他のリソースについては、無料のクリエイティブ ブリーフ テンプレートをまとめているのでご覧ください。

  • プロジェクトに関わるすべての人と最初のキックオフ ミーティングを実施します。
  • プロジェクトの目標を設定し、指標を定義します。SMART ゴール アプローチを使用すると、達成の見込みがあり、具体的かつ測定可能で今日的意義がある目標を、期限を定めて設定できます。 
  • プロジェクト マイルストーンを定義し、プロジェクトの成功を測定する指標を設定します。
  • 大体のチームの構造とチーム メンバーの責任を決めます。
  • プロジェクトを効果的に完了するための障害とリスクを特定します。プロジェクト リスク管理の詳細については、専門家のヒントとベスト プラクティスを含む包括的ガイドをご覧ください。 
  • クライアントの競合他社を調査して、製品の差別化方法を理解します。
  • クリエイティブ プロジェクト テンプレートや視覚的タイムラインなど、役立つツールを探して使用します。
  • プロジェクト チームの作業負荷を管理する体制を作ります。
  • 最終製品の最終的なルック アンド フィールを大まかに定義する画像や言葉を集めたムード ボードを使って、チームやクライアントと協力して仕事を進めます。
  • 最終製品が何を達成できるかについて、クライアントと期待値をすり合わせます。

フェーズ 2: 作成

2 つ目のフェーズでは、製品を作成する実際の作業を行います。このフェーズには、次のタスクが含まれます。

  • ブレインストーミングなどの手法を通じて、チームでアイデアを出し合います。
      
Hillary Kelbick
  • MKP Communications (MKP コミュニケーションズ) の社長兼最高経営責任者、ヒラリー・ケルビック (Hillary Kelbick) 氏は、初回のブレインストーミング ミーティングは非常に重要だと言います。また、会議の雰囲気は徹底してブレインストーミングであることが重要です。「この時点では、悪いアイデアなどありません。」と同氏はアドバイスします。「おかしく思えるようなことでもすべて書き留めるのが決まりです。出た意見はすべて壁に貼り出します。クリエイティブなエネルギーはどこから生まれるか分からないので、この時点でおかしなことは 1 つもありません。すべてを受け入れます。

    「弊社の モチベーションが上がるブレインストーミング手法ガイドを読めば、ブレインストーミング テクニックの詳細を学ぶことができます。
  • これらのアイデアをすべて記録し、チームと共有します。
  • クライアントの競合他社を含め、市場の類似製品について評価し学びます。
  • 協調性のある人材を雇うのはもちろん、目標や進捗について話し合う定期的な短時間のミーティングを行うことで、協力的な仕事環境を構築します。また、チームの協力意欲を高めるような他の体制を確立するのによいタイミングでもあります。
  • 共同作業ソフトウェアなどのツールを使用すれば、チームは共同作業をより効果的に行うことができます。
  • チームのアイデアの最新情報を定期的にクライアントに提供し、提示したアイデアやプロジェクトの今後の方向性についてクライアントから反応を得ます。
      
Kat Yowell
  • フェニックスとシカゴにオフィスを持つデジタル マーケティング エージェンシー、Lucid Agency (ルシッド エージェンシー) のシニア デザイナーであるキャット・ヨーウェル (Kat Yowell) 氏によると、氏のチームは早い段階でコンテンツやデザイン アイデアを文書化してクライアントと共有しています。例えば Web サイトを構築する際には、多くの場合、チームは使用するかもしれない Web サイトや Web ページのワイヤーフレーム、つまり重要なページにどのような要素やインターフェイス要素が存在することになるかを示すデザインを共有します。またチームは、作成をより進めた内部 Web ページを共有して、「残りの部分をリリースする前に、どのようなものになるかのイメージ」をクライアントに提供する場合もあります。

    このイメージは、「正しい道を進んでいるかどうか」をクライアントと確認するためのものだとヨーウェル (Yowell) 氏は付け加えます。 
  • 同じ製品のさまざまなコンテンツ バージョンを検討します。例えば、パンフレットの情報をより簡潔なインフォグラフィック、写真、Instagram の投稿などに使用できます。
  • 設計ファイルを効果的に管理し、すべてのファイルに関して厳格な命名規則に適用するようにします。
  • 従業員が仕事の優先度を決められるような職場体制を構築します。
  • プロジェクトの開発途上でチーム メンバーがすべての締め切りを守れるようにします。
  • プロジェクトの進捗を詳細に説明するステータス レポートを作成します。
  • クライアントとコミュニケーションを取り続け、頻繁に最新状況を知らせます。 
  • すべてのチーム メンバーがプロジェクトに費やす時間を追跡して、作業量をしっかり把握します。予算全体に対して費やされた時間を測定し、それを基にクライアントへの請求書に詳細を記載します。

フェーズ 3: レビューと承認

このフェーズでは製品を実際に開発し、場合によっては次のアクションを行います。

  • 製品の最終的な内部承認をマネージャーから得て、クライアントに渡します。弊社の効果的な承認ワークフローの作成ガイドで、効果的な承認プロセスを組織内で確立する方法を学習できます。
  • クライアントとコンテンツを共有します。これには、大容量のビデオ ファイルやデザイン ファイルを転送できるツールの使用が必要な場合があります。
  • レビュー サイクルの体制を評価および確立し、必要なサイクル数制限を関係者全員が理解できるようにます。
  • 設計レビュー ソフトウェアなどのツールを使用して、さまざまな人からのフィードバックを一元化し、製品の最新バージョンを明確にします。
  • 設計などに関するクライアントからのフィードバックを収集し、体系的にフィードバックの管理と整理およびフィードバックへの応答を行います。
  • フィードバックの量とレベルを追跡し、それが元の契約のガイドライン内に収まるのか、追加時間分を請求する必要があるのかを判断します。
  • メールではなくプロジェクト管理およびコミュニケーション ツールを使用して、社内メンバーともクライアントともより効率的に議論を行います。
  • クライアントからの製品の最終承認を取り付けます。

フェーズ 4: 製品リリース

最後であり最もエキサイティングなフェーズは、製品リリースです。これは通常、印刷物の配布、ビデオの公開、デジタル資料のオンライン投稿などを意味します。その後、次の締めくくりの作業を行う必要があるかもしれません。

  • 契約に基づいてクライアントに請求書を送付します。
  • クライアントに引き続き満足してもらうため、質問に素早く答えたり、活発なフォローアップ コミュニケーションを続けたりします。

クリエイティブ ワークフロー テンプレート

 
クリエイティブワークフローテンプレート

クリエイティブ ワークフロー テンプレートのダウンロード

Microsoft ExcelMicrosoft Word

このテンプレートを使用して、クリエイティブ ワークフロー中の大まかなフェーズとタスクの進捗を追跡します。テンプレートではオーナー、期日、ステータスを一覧でき、タスクの期限超過が通知されます。ワークフローのニーズに合わせてタスクを追加または変更します。

効果的なクリエイティブ ワークフロー プロセスを確立するためのベスト プラクティス

効果的なクリエイティブ ワークフローを確立するために、範囲の明確化、ワークフローの図式化、ワークフロー ソフトウェアの使用、定期的なチェックイン ミーティングの開催、ワークフローの効果の測定を行うよう専門家は推奨しています。また、チーム メンバーにワークフローを実際に順守させます。

以下に、ワークフロー プロセス全体で重要なステップの一部を紹介します。

  • クライアントとの間で範囲、目的、戦略を明確化: プロジェクトの開始時に、プロジェクトの目標と、目標を達成するための基本計画を、できれば全員が承認した書面を通じて正式に明確化します。

    「仕事を受けたら、プロジェクト マネージャーとクライアントの間で、伝えるべき事柄とその主な目的を明確にする必要があります。」とケルビック (Kelbick) 氏は説明します。ニューヨークに拠点を置くこのエージェンシーは、金融機関向けのマーケティング、製品戦略、コミュニケーションを専門としています。

    ケルビック (Kelbick) 氏によれば、氏の会社がプロジェクトの戦略ステートメントを準備し、「提示されたものをクライアントがレビューすることで、伝達事項について全員が共通認識を持つことができます。」
  • 責任の明確化: チーム階層の大枠を決め、作業の進行、承認、完了に誰がどのような役割を果たすかを明確にします。これを行うには、組織のメンバーを把握する必要があります。プロセス全体を通して深く関わる可能性が高い人や、重要なランドマーク ポイントにのみ関わる人がいる場合は、そのことを考慮して計画を立てる必要があります。

    多くの場合、プロジェクト マネージャーを任命することになります。次に、進行の各フェーズでプロジェクトを承認するチーム メンバーを決めます。
  • ワークフローの図式化: プロジェクトごとに、プロセスのフェーズや、必要な承認、インプット、その他のアクションを示す図やチャートを作成すると便利です。ビジネス コンサルティング会社の McKinsey & Company (マッキンゼー アンド カンパニー) が開発し、幅広いビジネス現場で使用されている「モレなく、ダブりなく」 (MECE) の原則を意識します。つまり、情報をカテゴリ分けして重複しないようにするとともに、対象となり得るすべてのカテゴリが評価に含まれるようにします。クリエイティブ ワークフローの文脈では、MECE は、各要件の内容およびその要件に対して各フェーズで誰が責任を負うのかについて曖昧な点をなくし、プロジェクトの開始から完了まであらゆる側面をワークフローがカバーできるようにするものです。Makr Consulting (マカー コンサルティング)

    創設者兼リード アドバイザーのエド・ブルゴイン (Ed Burgoyne) 氏は、組織のワークフロー プロセスが特定のプロジェクトではない一般的なケースでどのように機能するのか、より広範に評価することを支援しています。
      
Ed Burgoyne
  • 「集まって現在の作業状況を確認するだけでも、驚くような発見につながる場合もあります。」と同氏は言います。同氏によれば、そのプロセスは組織が自問するきっかけになります。「どうやってするのか、なぜそうするのか、理にかなっているのか、どうやって説明するのか」を考えます。
  • ワークフロー プロセスについてチームの合意を得る: 最初に、ワークフロー プロセスの構造と詳細を全員が理解し、同意することが重要です。ブルゴイン (Burgoyne) 氏は、組織と協力して作業プロセスを理解し改善を支援するときに、次の点に気を付けていると言います。「1 日のプロセス マップを作成したとしても、一番大切なのは行動です。どうするかと言えば、行動を念頭に置いて変更プロセスを管理します。1 日の変更プロセスを考案し、貼り出すことはできます。しかし皆がそれに従わない限り」、組織は望む結果を得られません。

    そのためブルゴイン (Burgoyne) 氏は、作業プロセスを構築する方法について、チーム全体と協力して進めるよう組織に提案しています。そうすることで、最初から全員の同意を得られるのです。
  • クリエイティブ ワークフロー/プロジェクト管理ソフトウェアを使用する: 組織によっては、ソフトウェアなしでクリエイティブ ワークフロー プロセスを実施できますが、多くの専門家は、プロセスを追跡し混乱を避ける上でソフトウェアが非常に役立つと考えています。

    ソフトウェアを使用することで、書面によるコミュニケーションをすべてソフトウェアに統合し、カレンダー アイテムとリマインダーを統合して、プロジェクト タスクの監視と承認および作業のレビューをはるかに簡単かつ効率的に行えるようになります。
  • レビューと承認の方法とタイミングを決定する: プロジェクトの各フェーズをレビューしインプットを提供する人物と、そのインプットおよび必要な承認の期日を明確にします。多くの場合、評価者数とレビュー回数を抑えたいと考えるでしょう。必ず改訂ごとの命名規則を確立し、どのドラフトが最新かを全員が把握できるようにします。
  • チェックイン ミーティング: ソフトウェアやその他のデジタル コミュニケーション手段を使用している場合でも、チームと定期的にチェックイン ミーティングを行い、プロジェクトがスケジュールどおりに前進しているか確認するとよいでしょう。
  • 生産性などの指標を測定する: クリエイティブ プロジェクトについて受けたリクエストの数、プロジェクトごとのバージョン、承認を得る時間、プロジェクト サイクル全体の長さなど、クリエイティブ プロジェクトのさまざまな指標を追跡するとよいでしょう。

プロジェクトの各フェーズでのクリエイティブ ワークフロー

またチームは、プロジェクトのさまざまなフェーズで次の重要ポイントを念頭に置く必要があります。

  • プロジェクトの開始: 正式なプロジェクト リクエスト プロセスを用い、社内チームがそれに従うようにします。
      
Brian Bosche
  • 「最大の柱の 1 つは、最初のリクエスト プロセスです。」と、Smartsheet のシニア プロダクト マネージャーであり、Slope (スロープ) (クリエイティブ ワークフローをサポートするソフトウェアの開発会社で現在は Smartsheet の一部) の創設者であり元 CEO のブライアン・ボッシュ (Brian Bosche) は言います。「どこにリクエストすればいいのか、皆が知っていることが重要です。吸い上げるプロセスがあることが非常に重要なのです。」

    この吸い上げのプロセスによって、開始予定のすべてのプロジェクトを全員が把握し、必要な情報が最初に全員に提供されるとボッシュ (Bosche) は付け加えます。
  • プロジェクトの開発: プロジェクト内のさまざまなタスクに必要な作業量を追跡し、できるだけ作業負荷のバランスを取り、作業量が多いチーム メンバーに配慮したスケジュールにします。

    Lucid Agency (ルシッド エージェンシー) のヨーウェル (Yowell) 氏によれば、氏の組織は毎週ミーティングを行い、各デザイナーや他のチーム メンバーの取り組みの内容を評価しています。このエージェンシーはソフトウェアを使用して、タスクの予想所要時間に基づいて各タスクに 1 ~ 3 ポイントを割り当てます。「そうすることで、予定しているタスクを俯瞰的に見ることができます。この数値を使って、必要な場合にタスクをどうシャッフルすればいいかが分かります。」と同氏は説明します。
  • クライアントのレビューと承認: どうすればレビュー プロセスが (期限を含め) 最良の形で進むのかクライアントに伝え、クライアントに起因する遅延の発生に注意します。

クリエイティブ ワークフロー管理における最大の間違い

エージェンシー内外の専門家によれば、クリエイティブ ワークフローの構成や管理をする上で組織が犯すよくある間違いがあります。ここでは、最も一般的な間違いをいくつかご紹介します。

  • 設計作業に対するクライアントの貢献度を過小評価する。「キャリアの初期に私が犯した最大の間違いは、クライアントは何も分かっていないと考えたことでした。」とヨーウェル (Yowell) 氏は言います。「自分が何を言っているのかも分かっていないのに、変更を求めてくるなんて。」と考えていたと同氏は付け加えます。「それは間違いでした。」クライアントは会社の性格や業界の方向性を理解していると同氏は言います。例えば、エッジの効いた Web サイトのデザインはエンジニアリング会社には向かないだろうと理解しています。
  • オリジナルに対する感想を定期的に確認したり、デザインの全体的な方向性を決めたりすることを怠る。「クライアントがデザインを 1 つも目にしないうちに多くの (Web) ページをデザインするのは、大きく裏目に出るかもしれません。」とヨーウェル (Yowell) 氏は言います。
  • 全員の視点ではなく一部のプレーヤーのみの視点でクリエイティブ ワークフロー プロセスを構築する。 プロジェクト マネージャーなどのエージェンシー リーダーは、自分にとって理にかなうワークフロー プロセスを構築しますが、日々その仕事をする他のメンバーの重要な意見を盛り込んでいない場合があるとブルゴイン (Burgoyne) 氏は説明します。「プロセスを開発する際には、プロセス自体に関わる人々と協力して、実際に機能するものにする必要があります。」と同氏は言います。「システムの観点からプロセスを見て、どうすればさまざまな部分がうまく一体となるかを見極めることが非常に重要です。」

    こうした包括性は、新しいプロセス構造が組織の仕事の進め方に大きな変化を起こす上でも重要です。「人は、自分が関わっていない変化を非常に嫌う傾向があります。」とブルゴイン (Burgoyne) 氏は助言します。

クリエイティブ ワークフローと部門横断型チーム構築に関するアドバイス

Makr Consulting (マカー コンサルティング) のブルゴイン (Burgoyne) 氏は、クリエイティブ エージェンシーや組織は、ワークフロー プロセスおよび管理が組織のアイデンティティに重要だと認識する必要があると述べています。

「実際にどのように問題解決を行い、どのように世界を捉えるかということと同義だからです。何を優先し、何を優先しないのかということです。」と同氏は説明します。「プロセスは自身が何者かということに大きく関わります。そしてそのプロセスが、製品の品質や成果の品質を決定します。」

ブルゴイン (Burgoyne) 氏は、仕事用のブログ Adsubculture で、クリエイティブ ワークフロー プロセスについて書いています。同氏は、クリエイティブ ワークフロー改善の理解に役立つポイントをいくつか挙げています。それには次のものがあります。

  • 従来のプロジェクト管理フレームワークを理解する
  • ウォーターフォールやアジャイルなどのプロジェクト管理手法がクリエイティブ ワークフローにどのように役立つのかを理解する。 ウォーターフォール手法やアジャイル プロジェクト管理の詳細をご覧ください。
  • さまざまな部門のメンバーが共同作業する部門横断型チームの構築方法を理解する
  • 広告代理店の構造と組織を理解する
  • クリエイティブ制作およびサービス ワークフローのさまざまな構造を理解する

クリエイティブ ワークフロー プロセスの変更を求めるクライアントへの対応

ワークフロー プロセスを大幅に変更するようなプロジェクト変更をクライアントが求める場合があります。クライアントですから、時にはそのリクエストに応える必要があります。しかし、提案された変更を受け入れることでプロセスが損なわれ、最終製品を損なう場合があります。このような場合はクライアントのリクエストに対し、 もちろん丁寧な説明とともに、やんわりと反論する必要があるかもしれません。

  • 礼儀正しく: 慌てて対応せず、常にクライアントの視点を理解するよう努めます。落ち着いて理解を示し、自分のプロセスのセットアップの重要性を丁寧に説明しましょう。
  • うやむやにしない: プロジェクトに悪影響を与えると分かっている変更にクライアントがこだわっている場合は、簡単に屈しないでください。プロセスの構造と、それが最終的にどのように製品に役立つのかを説明します。
  • 代替案を出す: 変更要求につながっている根本的な懸念を理解するよう努めます。その後、ワークフロー プロセスを変更することなく懸念に対処できる代替案を提案します。

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